教育方針
本園では、21世紀を担う子どもたちのために、豊かな人間性の芽生えを培う全人的な幼児教育を行っています。そのためにこどもの中にある自発性を尊重して、遊びや生活の中で直接体験や友達と関わる力を大切にしながら、自分の力で考えてやりぬく子ども像を目指しています。
◎生き生きと自ら生活する子
・豊かに 感じとれる子
・すこやかで がんばる子
・自分で考え 創りだす子
子どもたちの輝く笑顔のために、子どもの心に寄り添い、「保育者主体」ではなく、子どものしたい・やりたいという思いが先にある「子ども主体の保育」自然のままに遊べる、遊びこめる保育を心がけています。
自由遊びとは、自由活動形態の保育のことです。
適切な刺激のある保育環境のなかで、保育者は子どもの自発的自主的活動を促し、さらに価値のある方向に援助していく保育の一形態でもあります。
「自由」と名がつくから勝手気まま「遊び」と名がつくから不まじめというのではなく、保育者は子どもの遊びや生活の中にあって、見守り・祈り・必要に応じて手を差しのべ、ことばと体を添えて遊びや仕事を誘導しています。
子どもは自然とのかかわりの中で、直接見たり、触れたりして感動を呼び起こし、探究心をもってさまざまな原理を学んでいきます。しかしながら、地域においては子どもの周りから自然が失われつつ あります。
本園では少しでも自然を引き寄せて、園全体の造りを風や季節の移り変わりが感じられる半外部廊下や素足で過ごせる無垢の床や建具を使っています。園庭には小さな川やビオトープ、築山があり、子どもの小屋でも遊べます。また、季節を通じて果樹を楽しみ、園内の菜園では、子どもたちと一緒に野菜を作り、収穫の喜びや食に関する興味・関心をもつなど、四季を通じて、自然に触れ合い、自然と対話できる機会をできるだけ多く持つようにしています。
子どもたちは木々の花が咲き、実が生ることをとても喜び、生き物の観察に夢中になったりとさまざまな自然とのふれ合いの中から「いのち」の大切さや優しさを学んでいきます。
幼児の心の育ちにとって、自分のイメージを表現し、演じて遊ぶ楽しさを味わう経験はとても大切な意味をもっています。
劇や遊戯・合奏等を、人に見せたり聞かせたりするために上手にやらせることが目的とならないことを大切にしています。
本園では、園生活の中で「ことば」「造形」「音楽」などによる表現力が育ってくると、幼児のイメージが広がり、それを実現しようとさまざまな工夫がこらされていきます。
こうした幼児の主体的営みが十分に実現できるように取り組んでいます。
幼稚園教育要領では、よいことや悪いことの区別、他者への思いやりや社会ルールを育てるなどの心の教育を重視しています。
本園では、一人一人の子どもへの共感的、受容的なかかわりを基に、よく理解し、子どもが自ら気付き、考えることを大切にしながら、集団生活を通して道徳性の芽生えを培うように導いています。
幼稚園での文字指導は、幼児の発達段階から考えて、まだ一斉活動的に指導するには非常に無理があります。そこで、当園では文字や数に興味を持たせるために、いろいろな文字環境も整え、子どもたちが遊びや生活の中で繰り返し文字や数に触れて親しむように言葉で話せるようにするために、まず人の話を聞いたり話したりする力が身につくように指導しています。年中の3学期頃になるとクラスの殆どの子が『かく』ことにも関心を持つようになるので、グループや一斉活動のなかで、学ぶ楽しさを経験しています。
日々の自由な時間の中から遊びが生まれ、その遊びの中から『もっとやってみたい』『もっと知りたい』という意欲や探究心が引き出され、学びへ向かう力へと育まれていきます。
私たち日本人が、日常的に親しんできた日本の文化に触れて季節を楽しみます。 子どもたちはいつも行事を心待ちにしています。当園では日常の生活の延長線上に 生かされている感謝を大人も子どもも共に分かち合う日として位置付けています。
食べることは生きることの源であり、心と体の発達に密接に関係しています。動植物のいのちをいただき、私たちは生きることができます。食することができることに手を合わせ、感謝の気持ちでいただきたいと思っています。
子どもたちにとっての大切な食との向き合い方、感謝の形とは、食を生かすこと、子どもたちが食を生かすとは「楽しく、おいしくいただくこと」に尽きると思います。食事の時間が「しあわせな時間」であってほしいと願い、食材や調味料は安全性はもちろんのこと、厳選して良質なものを選んでいます。
子どもたちの健やかな成長を願って、ご家庭と幼稚園が信頼し合いしっかりと手を携えて、子どもたちの教育や福祉について学び、共に磨き合っていく中で、子どもを理解する目を深め広げて いきます。
本園では「PTA精神の意識は高く、実践はできる範囲で」をモットーに参加を楽しむ活動が展開されてきましたが、その精神はそのままに、認定こども園移行後は今の社会に合った活動の在り方として、これまでの役員さん中心のPTA活動からできる人ができる時にできる形で参加、協力するボランティア制へと変更することにしました。
どのような形に変わりましても相互の純粋なやさしさ・思いやりから出発することを忘れず、活動内容も「子どもに始まり子どもに還る」ことを今後も基本にしてまいります。
このたびは、お子様の健やかなご成長と入園の時期を迎えられましたことを心よりお慶び申し上げます。
申すまでもなく、この幼児期は将来の人間形成の基礎を培い、生涯にわたって充実した人生を歩むための大切な時期であり、幼稚園教育の果たす役割は誠に重要なものがあります。
本園では、今日まで日々先覚者たちが切り開いてきた保育の遺産を生かしながら、心の教育を重視し、子どもの中にある自発性・自主性を尊重し、遊びや生活の中で生きる力の基礎を培う教育を目的にしております。